2007-09

秋のたそがれ

『「秋は夕暮れ。・・・(中略)日入り果てて、
風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。』

枕草子の一節であるが、風の音を聴きわけたり、
虫の音を風流と思う習慣が日本には古くからある。

どうもこの風情を感じるのは日本人だけのよう。
外国人にすれば虫の高音は雑音にしか聴こえないのか、
文学に出てくることはめったにないみたい。

だが、千年の時空を超えて、風や虫の音で四季を
感じることのできる自然風土や人間の感性の変化
を考えると十年先が心配である。

そういえば、あっという間に消え去った二千円札は
源氏物語の鈴虫の巻の風景である。このお札と一緒
に日本社会にもそっと秋風が忍び寄る。

ピスタチオGREENⅡ

とうとう自動から手動にかえてしまった。
自家用車VW-POLOの話である。パワーウィンドが壊れ、半年間
締め切ったままの窓を手で回して開けた。とても心地よい感触。

手動から自動に変える人はいるが、その逆は前代未聞とのこと。
これぞアナログ人間の真骨頂か。

娘は呆れ顔。「いまどき窓を手で開ける車なんてあんの。一所懸命
に開けるのはドライブスルーの時とかにちょっと恥ずかしくない。」

私は応えた。「大丈夫。右手で必死に回しても、顔はスイッチ
ボタンを押しているかのように涼しい顔をするから。」

なぜか愛着の湧くピスタチオGREENの車である。

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ジェネリック

画像 564

「ジェネリックでお願いいたします。」とテレビCMを真似て私が言うと、
「ああ、前回も薬はジェネリック薬品ですよ。」と内科の先生が応える。

1年位前、掛かりつけの内科での会話である。
小心者なので医者に指定するのも勇気がいった。
「なあんだ早く言ってよ、先生。」と私は言いたかった。

実は同様にジェネリック家具もある。メーカー品がライセンスフリー
(独占的に権利を保有できる期限が切れたもの)になったものは
コピー商品とは言わず、ジェネリック家具と呼び違法ではない。

STOKKE社(ノルウェー)の「トリップトラップ」や
カール・ハンセン&サン社(デンマーク)の「Yチェア」
などデザインに優れた椅子などが、名称を変えて安価で販売されるかも。

ジェネリック家具は「シンプルな暮らし」を求める人には朗報である。
しかし、それを支える国はもちろん「世界の工場」と呼ばれ、
ダンボール肉まん事件の舞台でもある中国。欧米ではチャイナフリー
(中国製品をつかわないこと)の声も聞くが、それもちょっと過剰反応。

文頭の会話には続きがあり内科の先生がこう付け加えている
「ジェネリック薬品はモノのよっては難しいからね。」
品質に関してはしっかりと見極める姿勢も必要である。

小社でもデザイン・環境性・耐久性がよく、しかも安価な椅子
の販売を考えていて、目下この行方に注目しているところ。
「ああ、この椅子はジェネリック家具ですよ。」と応えるのか….。

蛸即是空

この詩を知ったのはいつの頃か忘れてしまったが、
強烈なイメージとして記憶されている。
萩原朔太郎の「死なない蛸」である。

前橋出身の朔太郎は偉大なる詩人として知られているが、
地元では変人奇人として有名であったようである。

おなかがへった蛸が自分の足を食べ始め、最後には姿形が
なくなってしまう。にもかかわらず生きているという。

こんな散文を作る彼はやはり変人であろう。またこれを
読んで悩んでいる私も相当な奇人だろうか。雑貨屋しな
がらこんなことを考えてどうするのか。

ひょっとしたら朔太郎は『死なない蛸』を作り「色即是空」
を説こうとしたのではないだろうか。

虹即是空

早朝、座敷犬にしようか迷っているMOMOと散歩。

嵐の影響か家を出るときはどんよりとした空模様だったが、
その後急激に雨が降り私たちはあっという間にびしょぬれ。

しかたなく家路を急ごうと西向きに歩いていると、
西の上空が明るくなり絵に描いたような虹がでた。
まさに西方浄土をみるようだった。合掌。

ひょっとしたら仏陀は空に虹を見つけることで【いっさいの
物事は有として存在するけれど、本質においては空(くう)
である】という意味の「色即是空」を説いたのでは。

MOMOに空を見上げろと言ったのだがわれ関せず。
そういえばワンコは虹を何色見分けられるのだろうか。
それに、座敷犬はいつ頃から日本にいたのだろうか。

PARCO懐古

渋谷公園通りを演出したPARCOパート2が休業する。

1975年にオープンしたこの空間は渋谷を大きく変えた。
周辺を取り巻くように東急ハンズ、ビームス、109、
タワーレコードなど渋谷のまちを彩った。

坂を上がると渋谷公会堂。そして代々木公園。
懐古趣味はないけれど、いろいろ思い出してしまう。

でも、パート2の裏の細い道を入ったところにあった
レコード屋さんの店の名が思い出せない。
ファイヤー通りの文化屋雑貨店はまだあるのだろうか。

一世を風靡したPARCOパート2が休業する。
一つの時代の幕引きになるのだろうか。
そういえば、私はPARCOの就職試験に見事に落ちた。

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