2007-12

冬の散歩道

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週に一度くらい、普段の道を変えこの坂道を朝散歩する。
距離にすると50mほどの何の変哲もない坂である。

元来ものぐさなので、犬を飼うまで朝の散歩などまったく
したことはなかったが、なかなか心地よい。

夏の木漏れ日。秋は落ち葉のじゅうたん。そして冬。
青々とした竹林ではないが、今にも雪が降り出しそうな
灰色の空によく合う。春の新緑もほんと楽しみ。

世間は晦日で大忙しであるはずだが、この道はひっそりと
静まり返っている。この空間だけ時間が止まっている。
何の変哲もない坂道だが不思議と足が向く。

盗まれた時間

先日、電車の中で初老の男性が部下と思われる青年にこんな話をしていた。

「年をとると一年があっという間だ。それはスピードにたとえると、自分の
年齢が時速と同じくらいで、中学一年生は時速13キロで自転車並だが、
私なんぞは一年を時速50キロの乗用車で走行しているようなもんだよ。」

確かに幼い頃は一日が長くそして一年も長かったような気がする。
遊び疲れた帰り道は遠く長く、そしてゆっくりと夕陽が落ちた。
また早くお正月にならないかなと夏休み明けに思ったりもした。

ところが現在は大人だけでなく子供も「時間がない」時代である。
子供たちの「時間」をも盗んでいるのはいったい誰だろうか。

今年も師走に入ったと思ったら、残すところ数日。ほんと駆け足の一年。

「ねえ、教えて。」とうとうモモは聞きました。「時間っていったいなんなの?」
「時間ってものはある。するといったい、本当はなんなのかしら?」
マイスター・ホラは答えます。「自分で答えを見つけられるといいんだがねえ。」

ミヒャエル・エンデ作の『MOMO』の一節。そう、この「時間」とはいったい何なのか。
「あっ、もうこんな時間だ。急がなきゃ。」
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キャンドルナイトⅢ

母親に連れられてきた子供たちもキャンドルナイトを楽しんでいた様子。
すぐに退屈してしまうのではと心配したが子供たちの感性は鋭い。

飲み物を出す以外に特別なにもしなかったのだが、幻想的な店内を
探検したり、ゆらめくキャンドルの灯りを見つめたり。本能的な感覚な
のか、ゆらめく炎はある種独特の魅力をもつのかもしれない。

ただし、メインのサンタクロースの姿をしたキャンドルに火をつけサンタ
像が消えはじめると、女の子が物憂げに母親に何か語りかけていた。
私もサンタの頭部に火を灯すのは少しばかり抵抗があったのだが。

時間はゆっくりと流れ、交わす言葉はあまりいらない。半年後、今度
は夜の一番短い日に、美しさと安らぎを見いだすキャンドルライトで。






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小さなシクラメン

クリスマスに咲くようにと素焼きのテラコッタの鉢に、掌サイズ
のシクラメンを植えたが、暖かいせいか早くも咲き出した。

つぼみが大きくなるにつれ花の色は微妙に変化し、一度に咲く
のではなく、順にしかもゆっくりと咲き春まで長く楽しめる。

しかしシクラメンは手間がかかる。たっぷりと水をあげないと
萎れてしまうので、花、葉っぱ、土を観察しながらあげている。

近年、ニューロエソロジーという学問では、すべての生き物に
言葉があり心があるということが分かってきているそうである。

このシクラメンにも言葉や心があるとすれば、やはり毎日会話
をし水遣りをしてあげると活き活きとしてくるにちがいない。

そういえば植物が一番生育する早朝にモーツァルトを聴かせ
たら効果が絶大だったと聞き、我が家は人間で試してみた。
しかし3日坊主に終わったせいか、家族全員全く変化なし。
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キャンドルナイトⅡ

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冬至の日に灯すメインキャンドルを玉原高原で
ペンションをしている奥様にちゃちゃっと作っていただいた。

アイアン製のハート型キャンドルホルダーになんと
地元でとれた小さめのりんごをさしてしまった。

そのりんごに果物の実や葉っぱのリースをちょこんとかぶせ、
その上にサンタクロースのキャンドルをのせて出来上がり。
なんという感性をしているのか。ほんとにお見事。

火を灯すのがもったいないくらいだが、この灯し火は
きっと他のキャンドルより何十倍もの温かさがあるだろう。

12月22日まであと1週間、なんとかりんごをもたせねば。

おとぎの国

さしたる信仰心はないが、内村鑑三の言葉は心に響く。100年前に
世界に日本を紹介した一人であり、日本に世界を紹介した人でもある。
その彼がデンマークの国の豊かさの源泉を本にしている。

『度重なる戦争によって荒廃したユトランド半島で、「木を植える」
ことによって、砂地を田園にし熱しやすく冷めやすい土地を豊かな
土壌に変えた民。』と紹介している。

国賊とよばれた内村鑑三は領土の拡大を急ぐ日本の行く末を案じ、
領土を奪われても国内の荒地を植林したデンマーク王国に学ぶよう
熱く語りかけるが、日本はご存知のとおりの歴史を歩むことになる。

内村はその後、「木を植えよ」という短文を発表する。「製造業商業励
むべしといえども忘れるべからざるは農の国本たることである。そして
農の本元は森林である。山に樹木が茂りて国は栄ゆるのである。」

現在、人口は北海道と同等の500万人、面積は北海道の半分。
ホルスタインをはじめとする酪農、椅子に代表されるシンプルデザ
インの国。そしてなんといってもアンデルセン童話、おとぎの国。

日本でも少しずつではあるが、アメリカ一辺倒ではなく北欧の日常生活
に関心が集まってきている。でも皮肉なことにデンマークの椅子を世界
に広めたのはアメリカである。アングロサクソンで民族は同根だが。
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サンタのふるさと

サンタクロースの故郷であり、ムーミンの舞台でもある国、フィンランド。
新聞各紙1面はOECDの15歳学力調査の記事で、
日本は続落し首位を守っているのはフィンランドと大きく書いている。

フィンランドには16歳まで他人と比較する学力テストがない。
これは学力を比較調査しているOECDにとって鬼っ子同然である。
つい最近、学力テストを復活させたどこかの国はこれをどう見るのか。
「でもそんなの関係ない。」であろう。

資源もなく大国にはさまれている状況は日本もフィンランドも同じである。
数字を気にするのではなく、自分の目線を持ち、考えることである。
大切なことはクリエイティブな発想を育むことではないだろうか。

人口は少なく、刺激も少ない。寒さは厳しく正午でも夕方の様相なので気が
めいる人も多いようである。標準消費税は22%。銃社会の顔も持っている。
それでも魅力的な国、フィンランド。今日はロシアからの独立記念日である。

ちなみにこのサンタクロースのイメージを定着させたのはフィンランド
ではなく、アメリカのコカコーラ社のようである。たぶんアメリカでは
この学力調査の話題が新聞の1面になることはない。いやありえない。
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ジョンの残像

33年も前なのに、あの日の夕方の光景と音が今でもはっきりと脳裏に焼きついている。

兄の部屋からの低音に引き寄せられ入ってみると、スピーカーのウーハーは
大きく振動し、青いリンゴのマークがターンテーブルの上でクルクルと回っていた。

その曲はビートルズのアルバム「アビイロード」の最初の曲「Come together」。
ジョン・レノンの独特な歌声に魂をゆさぶられる感じがした。

その日以来、人並みにビートルズにはまり、ジョン・レノンにはまり、人並み以上に
ブリティッシュロックにはまり影響も受けた。無駄にしたがギターも買った。

数日前、リサイクルショップでふとビートルズの楽譜を見つけ買ってしまった。
巷にいるおじさんよろしく、もう一度ギターに挑戦したくなった。

最近のお気に入りは「Across the universe」。10代の頃には気にとまらなかった
が、東洋的かつ抽象的な詩で何を暗示しているのか理解に苦しむところに魅かれる。

まもなくジョンの命日。12月8日はボリュームをいっぱいにして「Come together」
と「Across the universe」を聴くのである。ジョンの暗殺に思いを馳せながら。

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